
突然ですが、皆様に問題です。
下の2枚の写真、同じ兜に同じ鍬形(くわがた)を差し込んでいますが、
どちらの差し方が正しいでしょうか?


正解は…
…に行く前に、本日は鍬形についてお話しいたします。
◆鍬形とは?
鍬形とは、兜を装飾する立物(たてもの)のひとつです。
神の遣いとされている鹿の角をかたどった物から発展し、形式化されたといわれています。(諸説あり)
また、発展していく過程で形状が農具の鍬(くわ)に似ていることから、クワガタと名付けられたとされています。




鍬形は左右で一組になるものが一般的ですが
中には三ッ鍬形という、左右の鍬形と中央に利剣を配して三枚一組になるものや、
左右一体型になっており、中央の祓立(はらいだて)に差すタイプなどもあります。
当初は軍の大将が身分を誇示するためのものでしたが、
時代が新しくなるにつれ、下級武士の兜にも採用されるようになっていきました。
また時代の流れに伴い、兜の形にも変化が訪れ
意匠を凝らした奇抜なデザインの鍬形も登場しました。
◆正解は…
後半まで延ばしてしまい申し訳ありません。
改めまして、問題の答え合わせです。
正解は…
こちらの差し方です。

長いものや大きく幅のあるもの、兜によって鍬形の形状が異なるので
左右どちらに差せば良いのか迷ってしまうこともありますよね。
しかし鍬形をよく見ると、ハートの形をした猪目(いのめ)や、数字の3の形に似た蕨手(わらびで)があります。
それらが内側に向くように、鍬形台に差し込んであげるのが正解です。

もし差し方に悩んでしまったら、いつでもこのブログを参考になさってください。
鍬形を本来の方向で差し込み、是非お持ちの甲冑を格好良く飾ってあげてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。